青ガエルこと初代5000系は1954年から1959年にかけて105両が製造され、東横線の主力として活躍しました。その後新型車両が登場してからは大井町線や目蒲線(当時)で使用され、1986年に全車引退しました。

引退後は1M制御であることや小型であること等が幸いして地方私鉄に多くが譲渡され、地方私鉄の近代化に貢献しました。しかし軽量構造が災いして冷房化改造が困難だったことと直角カルダン故に部品調達が困難になってきたことから早い段階で他の譲渡車に置換えが進み、最後まで残った熊本電気鉄道の車両も2015年に引退します。

さてそんな初代5000系ですが、当時としては最先端の性能の他、丸みを帯びた愛嬌あるデザインが好評で先発の電車がガラガラに対し、5000系の方は昼間でも平日朝のラッシュアワー並に混雑していたという逸話がある等当時の東急に大きな影響を残しました。ちなみに筆者は松本電気鉄道(現・アルピコ交通)で一度乗ったことがありますが、昔の電車とは思えないほど静かな電車だったことはよく覚えています。

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